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Mahmoud

Euroleague観戦記その7

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パナシナイコス

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パルテノン神殿

 今日の試合はいつもより少し早く17時から。それでもだいぶ時間があるので、昨日は入れなかったアクロポリスを観光することにしました。アテネはとても不思議な街です。近代的な雰囲気の建物が多くありますが、少し歩くと神殿や教会があります。遺跡と街がつながっています。丘の上にあるアクロポリス内のパルテノン神殿は夜にはライトアップされ、その美しい姿を見ることができます。幸運なことにとても天気がよく、丘の上は風が気持ちよいです。アテネに行ったら必ず行くべきだと思います。眺めも最高に良いですよ。

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 ちなみにパルテノン神殿やゼウス神殿などは有名かもしれませんが、遺跡全体をアクロポリス(となりは古代アゴラ)といいます。この名前はあまり知られていないですね。かつて、Shaquille O`nealがアテネを訪れた際に記者に「アクロポリスには行きましたか?」と聞かれ、「そんなチームは知らない」と大ボケしていたそうです。

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 今日のPanathinaikosの試合はユーロリーグの試合ではなく、ギリシャの国内リーグの試合になります。ユーロリーグならまだしも、国内リーグともなるとチケットをどう取っていいのやら、という問題があります。ギリシャへ発つ前に、溜池山王にあるギリシャ政府観光局なるものに問い合わせてみましたが、試合会場などは調べてもらえるものの、さすがにチケットの手配などのお手伝いまではしてもらえませんでした。当たり前ですね。   

 しかし、なんとか試合を見たいと思い、PanathinaikosのHPからメールで問い合わせてみました。内容は「昨年の世界選手権でギリシャバスケに魅了され、アテネに立ち寄るのでぜひ試合を見たいので、チケットを手配してもらえないか」という感じです。HPに5,6個のメールアドレスが記載されていたので、全てのアドレスに向けてメールしたところ、2日ほどで連絡が来ました。「試合は土曜日にあるが、昨年の乱闘のペナルティで無観客試合なので、一般のお客さんは入れることはできないので、ごめんなさい」という内容でした。さすがギリシャ。そういうことがあるんですね。

 しかし、これだけで諦めるわけには行きません。せっかく行くのですから、何かを得て帰ってきたいと思い「それなら、前日あたりに練習はありませんか?その練習を見せてもらうことはできないでしょうか??ギリシャのプレイヤーを一目見たいと思っています。特にDiamantidisのファンなので、彼のプレイを見たいのです。」とメールしました。すると、「チームマネージャーに聞くから少し待っていてくれ」という連絡が入り、3日ほど経過しました。そして、驚くべき回答が・・・

 「チームマネージャーに相談したところ、無観客試合を特別に見せてくれるということになりました。17時から試合なので、16時30分にOAKA(オリンピックホール)のVIPエントランスで会いましょう。試合後には、ロッカールームにチームのカメラマンと一緒に連れて行ってあげるので、好きな選手に会うことができます。ではその時に」

 という信じられない回答が来ました。VIP待遇してくれるなんて、メールでお願いしてみるもんですね。私の想いが伝わったのかもしれません。というわけで、ArisでRaufに会うこともさることながら、この度の大きなイベントのひとつとなったのが、今日のPanathinaikosの試合観戦です。

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インドアバスケットボールホール

 オリンピック公園の中の、インドアバスケットボールホールが試合会場になっています。今年はユーロリーグのファイナル4もここで開催されます。VIPエントランスを探し中へ入ると、受付のスタッフに私のことがすでに伝わっていました。すぐに、メールをくれたNatassaという女性のもとへ連れてってくれました。Natassaはおそらく20代後半くらいの女性でしょうか。年齢は聞けませんが、とってもキュート(死語)な笑顔で、親切に対応してくれました。

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チームショップで働くNatassa

 Natassaは会場を案内してくれ、前から3列目の席を用意してくれました。周りには、中年の男性たちが15人くらい。昔からのPanathinaikosファンなのだと思います。何を基準にVIPなのかは分かりませんが、この試合を見に来ているということは、チームの家族やチームの関係者なのだと思います。

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ストレッチ中のディアマンティディス

 試合会場に入ると、選手がシューティングしていました。今日の対戦相手はPanellinios。ギリシャリーグ(1部)は14チーム(多くのチームがアテネ近郊にある)で行われていますが、はっきり言ってしまえば上位3チーム(Panathinaikos,Olympiakos,Aris、これらのチームがユーロリーグへ出場している)だけ頭一つ抜けています。一部のチームはホームページすら持っていません。当然、ホームページを持つチームも英語版はなく、十分な情報を得るのは難しいです。Panelliniosは5位ですが、現在首位を独走中のPanathinaikosなら問題なく勝ってしまうと思います。

Panelliniosのプレイヤーを観察していたら、一人の小さな黒人プレイヤーが目に付きました。彼はAnthony Goldwire。NBAを渡り歩いたジャーニーマンです。いったい何チームに所属していたか調べてみたら9チームでした。最後は05-06シーズンにLACに在籍していたようです。
http://www.nba.com/playerfile/anthony_goldwire/index.html

ギリシャリーグのみならず、ヨーロッパのチームにはアメリカ人プレイヤーが多く在籍しています。彼らは本当の意味でバスケットを愛しているのでしょう。ギリシャリーグの観客数などを考えると、彼らのサラリーは普通のサラリーマンなんかとさほど差はないのではないかと思います。NBAに在籍し、大金を手にしてきた彼らにとって、大きな決断だったかもしれません。もちろん36歳のGoldwireも、まだNBAへの復帰を考えているかもしれませんが。

しかしながら、Panathinaikosだけは特別だそうです。一番の人気チームである彼らのサラリーは他のチームに比べるととても高いそうです。特に海外からのプレイヤーのサラリーはとても高く、1億円を超えるプレイヤーもいるとか。その代表が、Mike Batisteです。Mike batisteはグルズリーズでのプレイ経験がある元NBAプレイヤーです。NBAでのプレイをほとんど知っている人はいないと思いますが、02-03シーズンのみプレイし平均6.4Ptsという成績です。PanathinaikosではPFを務めます。現在のPanathinaikosにとっては重要なインサイドプレイヤーで得点、リバウンドの要です。
http://www.nba.com/playerfile/mike_batiste/index.html?nav=page

もう一人のアメリカ人プレイヤーはTony Delkです。Tony Delkは前述したとうり、NBAでも活躍していたスタープレイヤーです。ケンタッキー大学でしっかりと基本的な技術を叩き込まれており、特にアウトサイドのシュートは入りだすと止まりません。サンズ時代に50得点したことが私にとっての彼のハイライトです。NBAのSGとしては身長が低かったため、スーパースターとはいえませんでしたが、記憶に残るプレイヤーだったことは間違いありません。
http://www.nba.com/playerfile/tony_delk/index.html

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トニー・デルク
      
その他にも、Panathinaikosには有能な外国人プレイヤーを擁しています。代表的なのはリトアニア代表のSiskauskas。90年代後半からリトアニアバスケットを支えたSFで、シドニー五輪の準決勝ではアメリカを後1歩まで追い詰めました。リトアニアリーグでのMVPの実績もあり、今期もAll-Euroleague Teamに選出されました。同じくリトアニア代表のJavtokasは210cmのビッグマンです。リトアニアと同じくヨーロッパバスケを支えてきたSerbia代表からは、CのTomacevic、PGのVujanicがいます。二人とも、2002年の世界選手権の金メダリストです。そして、スロベニア代表からはアウトサイドシュートの得意なSGのBecirovicがいます。
このメンバーにDelkとBatisteを加えると、チームが2つできるくらい強力です。今シーズン、私が帰国した後にユーロリーグをPanathinaikosが制するわけですが、その理由も良く分かります。

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シスカウスカス

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トマセビッチ

 しかし、忘れてはならないのは、今日はギリシャ国内のリーグだということ。ユーロリーグにはない、外国人プレイヤーの出場人数の上限があり、DelkとSiskauskasは出場しませんでした。Delkはシューティングだけの参加となりました。

  観客はいませんが、音楽や会場のアナウンス、マスコットのダンスは普段と同じように行われます。PanathinaikosのマスコットMr,Green(あまり可愛くはありません)が会場を盛り上げていました。といっても何人かの観客ですが。見知らぬ日本人が珍しかったんでしょうか、絡んでくれて一緒に写真も撮りました。

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Mr.Green

 試合は予想通り終始Panathinaikosのペース。一度もリードを許すことなく、107対77で圧勝でした。まるで大学生と高校生が試合しているようです。身体のサイズから運動能力まで全く違います。Goldwireだけは孤軍奮闘していました。

パナシナイコスのアップ

 試合を通して、Diamantidisの能力の高さには驚かされました。ディフェンスはもちろんですが、オフェンスでもほとんどミスなしで13得点を取りました。ファールされてもバランスを全く崩さない身体の強さを見て、アメリカと対等に戦ったのは、紛れもない彼の実力だと改めて思いました。196cmという身長ですが、生粋のPGです。代表チームでもそうでしたが、無駄にシュートをたくさん打つことは全くなく、本当に手堅いプレイの連続ですが、重要なところだけで得点し、相手にダメージを与えます。当然、PG的な気の強さもプレイの中から感じ取れます。昨年もLeBron相手の全く臆することなく1on1をしかけ、見事に3pを沈めアメリカの追撃を断ち切りました。
一番注目すべきは彼の勝負強さかもしれません。2005年のEurobasketでは準決勝でフランス相手に決勝3Pを決めたこともあり、ハートの強さは証明済みです。
今のユーロリーグの中では、一番NBAに通用しそうな選手だと思います。年齢もまだ26歳です。サウスポーということもありますが、PG版Ginobiliのような選手になるんではないかと期待しています。

ハチビレタスのシュート

ディアマンティディスのアシストからツァルツァリスの3pt

試合が終わってから、Natassaと一緒にロッカールーム前でプレイヤーを待ちました。チームのカメラマンが同行してくれて、一緒に写真を撮ってくれるとのことでした。全ての選手とは行きませんでしたが、ほとんどの選手と写真を撮ることができ、夢のような一時を過ごしました。そして、用意していった写真にサインをもらいました。
サインをもらったのは、Delk、Siskauskas、Becirovic、Tomacevic、Dikoudis、Hatzivrettas、Vujanic、Batiste、Diamantidisからです。ほとんど全員ですね。写真は後でNatassaが送ってくれるとのことでした。
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ハチビレタス

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ニコウディス

夢のような時間を過ごしたあと、Natassaとお別れの挨拶と記念に一緒に写真を撮り、別れを惜しんで帰ってきました。僅か数時間の間ではありましたが、生涯忘れることはないと思います。また、アテネで、今度は観客が入っている試合を見たいと思います。

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ディアマンティディスにサインをもらいました。

明日はついにThessalonikiに移動します。ここまででも、十分に夢のような旅ですが、Thessalonikiではさらに夢のような出来事が待っていました。